合氣道真生会川崎高津道場 活動報告

2024.11.24

本部道場で稽古しました

2024年11月9日(土)、10日(日)に熊本の合氣道真生会本部道場で稽古しました。

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熊本を訪れるのは昨年6月の濱田耀正師範長のご葬儀以来で、およそ一年半ぶりとなります。今回は11月9日(土)の昼過ぎに熊本に到着し、まず市内の中心部にあり、かつて境内に合氣道の道場があった手取り天満宮を参拝、顔見知りの宮司さんとしばしお話をした後、予約していた宿(市内中心部で一番安かったビジネスホテル)に入って荷物の整理などをし、朝から何も食べていなかったので途中で買った熊本名物の「いきなりだんご」をパクッとお腹につめこんだ後、18時30分からの本部道場の稽古へと向かいました。

中央通りから望む熊本城

手取天満宮

熊本名物「いきなり団子」

稽古は本部道場長の野口道師範(六段)のご指導により、濱田弥生師範(六段)、少しの間ですが川崎高津道場に所属していたこともあり、現在は熊本駅木陰道場長でもある緒方師範代(三段)といった方々とご一緒に、体さばきと数種の呼吸力の練習の後、突き小手返し、両手取り呼吸投げ、四ヶ条返し技などを行いました。久しぶりの本部道場での稽古は内容が濃く、濱田師範長が亡くなっても往時と変わらない稽古が続いていることを嬉しく思いました。更に稽古の後は本部道場の皆様方とお食事をご一緒させていただき、日ごろの稽古の様子や武道の技法や理念、歴史のことなど、遅い時刻まで様々なことをお話させていただき、とても楽しい夜を過ごさせていただきました。

本部道場の稽古場所

稽古後のお食事会

翌10日(日)は昼間に本部道場において月に一度の合同稽古会が開催され、大分道場長の下辻師範(七段)のご指導の下、本部道場の方々などとご一緒に連続の体さばきからの横面打ち四方投げと小手返し、そして一~四ヶ条の返し技、突き小手返し、正面打ち入身投げ、綾取り隅落とし、剣対剣の形などを練習しました。二時間ほどの稽古を終えると茶話会が催され、道場に出されテーブルを囲み、お茶とお菓子をいただきながら合氣道のこと、濱田師範長や先師の思い出、現在の社会問題などを話合いました。

そしてこの日の夕食は、本部道場の濱田弥生師範とご一緒させていただき、ヨーロッパのビアホールを思わせるお店で西洋風のお料理とドイツ、ベルギー、チェコなど各国のビールをいただきながら、濱田師範長の思い出や真生会の活動状況、海外道場の様子など、貴重なお話をたくさん聞かせていただきました。ミーハーな自分は異国風の酒場の雰囲気に浸りながら、めったに飲まない黒ビールなども数杯飲んで、ほろ酔い気分でとても楽しいひと時を過ごさせていただきました。

今回の稽古を通して改めて感じたことは、今更ながらやはり力を抜くことが大事だということです。長く稽古している方々は体勢が安定しいる上に呼吸力の練習への高い対応力があります。それをも動かすためには、もっと力を抜いて相手の重心を浮かす必要があるのです。ただ、そこで忘れられがちではないかと感じられるのが、「自分が力を抜く」ということだけではなく、相手にも力を感じさせない、無理を感じさせないということが大事だということです。

自分がいくら力(筋力、重心移動といった体力的、物理的な力)を使っていないと主張したところで、相手がそれを力だと感じればそれは力です。料理人がどんなに「うまいだろ!」と言い張っても客がまずいと思えばそれはまずい料理であることと同じです。自分も無理をしない、相手にも無理をさせない技であってこそ、「合氣とは愛なり」の精神に即し、「天の理法」にかなった真の合氣道の技であるはずです。先師の手は取るとフワリと軽く、自然と自分の重心が浮き上がってコロンと転がされてしまうような全く無理のない感覚でした。自分が目指す合氣道の技はそういう技です。

付け加えると、たまに相手の技を止められたから自分の方が実力が上だ、などと思うがたまにいるようですが、稽古において技を止めることは、自分が技を行うより何倍も簡単ですからそれは大間違いです。大切なのは自分が行えることであって、それも和合の精神に即し、本当に力を抜いて相手にも無理がかからない技ができるということです。相手が動かないからといって力任せに技を行ったり、増してや相手を痛めつけるようなことを行うことは合氣道の道義に外れた正に外道の行いです。合氣道を修業する人間は決してそのようなことはすべきではないと思っています。自分はなかなか技ができなくても、あくまで先師、そして濱田師範長が目指した和合の精神に即した真の合氣道を求め続けていきたいと思っています。

後日談になりますが、本部道場のHPに掲載されたこの合同稽古会の画像は、道場に掲げられている濱田師範長のお写真がちょうど自分たちの稽古を見守っていらっしゃるような構図になっていました。「相変わらず吉見くんは下手だなー」と思われたことでしょうが、これからもこの不出来な門人を天から見守り、導いていってくださったらありがたいと思います。

濱田耀正師範長と(2019年12月)

本部道場、並びに合同稽古会に参加された皆様、本当にありがとうございました。今回の経験を大切に、また川崎高津道場で仲間たちと共に稽古に励んで参りたいと存じます。今後とも何卒宜しくお願い致します。

合氣道真生会川崎高津道場 吉見新

今回の熊本土産、左のお菓子と海苔は本部道場の方からいただいてしまいました

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