合氣道真生会川崎高津道場 活動報告

2019.01.03

2019合氣神社参拝記

2019年1月1日(火)、今年も茨城の合氣神社を参拝しました。

皆様旧年中はありがとうございました。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

この日はまず家の近所の高台に初日の出を拝みに行き、荷物を取りに家に戻ってそのまま茨城県の岩間に向かって出発しました。乗り換えながら3時間近く電車に揺られ、11時前に岩間に到着し、駅前の開祖の胸像に礼をしてから合氣神社に向かいました。駅から合氣神社までは5分程度です。朝初日の出を拝んでいた時は割と空に雲が多く、日の出も雲間からわずかに見えた程度でしたが、お昼頃から夕方までの岩間にいた間は本当によいお天気で、「雲一つない」という表現がぴったりでした。思えば特に天気予報に注意していたわけでもありませんが、過去に岩間を訪れた折も快晴のことが多かったと思います。

岩間駅前の開祖像

過去の記事にも書いていることですが、合氣神社は合氣道開祖、植芝盛平翁先生が昭和17年中に東京からこの岩間の地に移転され、自身の信仰されていた神々をお祭りするため昭和18年に創建された神社です。開祖はその後昭和44年にご逝去される少し前まで、20年余りこの岩間の地で武道と農耕の生活を送られていました。神社のお向かいにはこちらも開祖が開設されたいかにも古式然とした合氣道道場があります(現合氣会茨城支部)。昨年はその道場の道場長代行であり開祖の直弟子である磯山師範に偶然出会い、道場をご案内していただくという幸運に預かりました。

合氣神社の砂敷の境内は前日あたり風が強かったのか、杉の枝が落ちているのが多く見られましたが、周囲にほとんど人もなく、厳かな空気が漂っていました。拝殿の扉は広く開けられ、祭壇に大きな鏡餅がお供えされているのが見えました。一時はご近所の方らしき数名の親子連れが境内にいましたが、その後は自分一人となり静かに参拝をさせていただきました。

合氣神社

その後はこれも例年通り、駅の反対側にしばらく歩いた先にある標高300m少々の愛宕山へ向かいました。この山も開祖が弟子を伴ってしばしば訪れて野外稽古を行った場所だそうです。

上りは駅から一番近い登山口からまっすぐ山頂を目指すルートで急勾配の山道を慎重に・・・というより疲れて休み休み這い上がり、最後は心が折れそうになる数百段の階段を足を持ち上げるようにして昇り、一時間ほどで山頂の愛宕神社にたどりつきました。この愛宕神社は火防の神様として有名らしく、元日とあってかなりの参拝者がありました。ちなみに、自分はあえて山道を選んで登っていますが、山頂まで舗装道路も通っており車でスーっと来てしまうことも可能です。

愛宕神社

愛宕山山頂からの眺め

下山は上りの時とルートを変え、やや遠回りでより厳しい山道を選びました。あまり手入れがされていないようで、以前来たとき以上に落ち葉や倒木が多く、ほとんど障害物競走のような状態でした(一回こけました)。いま武道といえば室内の整った設備の中で稽古するのが当然のように思われていますが、古の武芸者はこのように自然の中に分け行って修業を積んだのだと思うと何か胸に迫るものがあり、周りに誰もいないのをいいことに思わず落枝を手に取って杖の形や剣の形を試してみたり・・・なんてことは断じてやっていませんよ、きっと・・・。

山道

愛宕山

今回は帰途に数奇なめぐり合わせがありました。山道を出て町中を岩間の駅へ向かっている途中の道で大きな石碑があったのでふと見てみると、それはある旧日本軍兵士を顕彰する石碑でした。そして表面左端にはなんと、「陸軍少将 三浦眞 書」という文字が刻まれていたのです。なんのこっちゃ?と思われる方が多いかもしれませんが、この三浦少将は日露戦争での活躍で当時有名な方だったそうですが、同時に昭和5年に開祖の下に入門した合氣道の大々先輩でもあるのです。その入門の経緯は「合氣道開祖植芝盛平伝 武の真人(砂泊兼基著)」の中でも当時の特筆事項として詳しく紹介されており、「合氣道開祖 植芝盛平伝(植芝吉祥丸編著)」にも記述があります。石碑裏面の説明文はかすれてほとんど文字が見えませんでしたが、文末の昭和9年という年代はかろうじて読み取れました。とすると、この石碑が建てられたのは三浦少将が合氣道に入門して数年を経た時期であり、開祖が岩間に移転された時には既にあったということです。この石碑がある場所は合氣神社と愛宕山の最短ルートからは少しだけ外れているため、はたして開祖がこの石碑の存在をご存知だったかどうかはわかりませんが、ご存知だったなら自分の弟子(といっても年齢は三浦少将の方が少し上と思われます)の名が記された石碑を興味を持ってご覧になられたのではないかと思われます。

三浦少将の名が刻まれた石碑

そのような次第で、どうやら今年も無事に合氣神社を参拝させていただくことができました。今年も一年、開祖のお心を忘れず仲間たちとともに恙無く稽古に励み、かつ合氣道真生会の発展に貢献できるよう務めたいと思います。

濱田師範長、本部道場および支部道場、友好道場の皆様、川崎高津道場の皆様、そしてその他多くの皆様、本年も宜しくお願い申し上げます。

合氣道真生会川崎高津道場 吉見新

〇おまけ

タンポポ咲いてました・・・

亥年とは言え、猪に厳しい世の中です(かかってませんでした&かかりませんでした)。

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